2014年8月29日金曜日

ベストですか? 自信は?

私の好きな韓流ドラマのシークレットガーデンの中で、主人公はデーパートのやり手の若社長という設定になっている。
その社長が部下の幹部の仕事に言う決まり文句が、
「ベストですか? 自信は?」
である。

この言葉には対象を問わない普遍的なものがある。

「ベストですか?」は過程、プロセスについて聞いている。
自分が最善を尽くしたか、自分の出来る最高のものになっているかという事だ。
これは絶対的な自己評価で、要する自分が一生懸命やっているならそれで良い。

一方の「自信は?」は結果について聞いている。
自分の仕事の結果が他人を満足させるもの、他人に勝てるものなのかという事だ。
これは相対的な自己子評価で、結果的に上手く行けばそれで良い。

さらにそれを本人に質問して答えさせる事で、自己責任を意識させている。
良いか悪い判断するのも自分であるため、良いという判断したという事も本人の責任になる。

良い悪いの判断さえ本人にさせてしまうと、社長自身は何をしているのだろう?
それは部下がベストで自信を持って行った事を信頼するという事だ。
この「信頼して任せた」いう事に対して責任を持つと言うのが社長の仕事になる。

TSP(Team Software Process)でも同じような考え方がある。
開発チームは常にマネージメントに対して自分たちが最高と思える計画を提案して、マネージメントはそれを信じてそれにしたがう言う考えだ。
これに必要なのは信頼であって、駆け引きではない。
相手に損をさせてその分自分が得をすれば良いというゼロサムゲーム的な発想では上手く行かない。

これは非常に(古き良き?)日本的な発想と合う気がする。
これが欧米の開発プロセスとして出てきたわけだから、間違った欧米化をして日本的な良い面を弱めてはいけない。

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